2030【24】
2030【23】 - ポジティブおっさんはてなブログドットコム
👆前回の話
Siri「おそらく明日には処分という事になるわ」
僕「えええ💦」
「ピーーーン!」
佐々木からメールが来た。
【メールの内容】
Fw:佐々木さんへ
先ほど全体のスキャンが済み、ただ今テレサの解剖が始まりました。
回路を取り出し更に細かな分析がされる模様です。
解剖自体はすぐ終わりますが、その後の分析や検証などに早くても18時間は必要です。
よって現時点から19時間あとを目安に動いてください。
今からはSiriさんの指示に従う様お願いします。
僕「し…Siriさん……僕はどうすれば……」
Siri「今からテレサが居る場所の近くに行く、そしてそこで待機ね」
僕「ええ💦でも最終的にテレサの居る場所へ侵入する事になるんだよね?い…いったいどうやって…💧」
Siri「あんたひとりでは無理だし、ちゃんと策はあるから慌てないで」
僕「ううう……💧」
ケン「お…俺にも何かできるはずだからついていっていいかな?」
Siri「人間は足手纏いになるから逆に来ない方がいい」
ケン「え?💧」
僕「ケンさん…ありがとうございます。僕はこれからテレサの元へ向かいます、僕が居ない間、施設の事をお願いしたいのですがよろしいですか?」
Siri「それが賢明かな」
ケン「あ…ではそのように…佐々木さんとクリスには説明しておきますのでご安心ください!」
Siri「車が来たわ」
僕「ケンさん、後の事よろしくお願いします」
ケン「村長、くれぐれもお気をつけて!」
僕とSiriは変わった形の無人タクシーに乗り込んだ。
僕「このタクシー…はじめて見る形ですね…」
Siri「密かにアメリカから輸入したステルスタクシーよ」
僕「アメリカ?ステルス?」
Siri「この形状+ニュートラリゼーション能が備えられてるから他者から動きを悟られる事はないの」
僕「それってもしかして…」
Siri「軍用だし国内ではこの1台だけしか存在しない」
僕「ぎゃ…逆に目立ってしまうんじゃないんですか?」
Siri「そうかな……」
それから9時間後、僕とSiriさんはとある建物の地下駐車場に着いた。
僕「ここは?」
Siri「降りて」
車を降りると10メートルほど先に建物の入り口が見えた。
Siri「あそこ」
入り口に向かって歩いていると、突然扉が開いた。
松本「やあ、君が僕君だね」
僕「あなたは?」
松本「ヒューマノイドの開発者、松本だ」
僕「え?あなたがテレサを連れ去ったのですか?💦」
Siri「バカかな?」
松本「いや、それは私達とは違う別のチームがやった事だ」
僕「で…ではあなたは味方という事ですか?」
松本「味方だよ、これからベータを救出する手順を説明するから、中に入りなさい」
僕「は…はい💧」
僕はSiriと松本さんと建物のエレベーターに乗った。
僕「先ほどベータとおっしゃってましたよね?」
松本「ああ…もう君が名前をつけてくれていたね…テレサ……いい名前だな」
Siri「着いたわ」
エレベーターの表示は5階とあった。
松本「ではこちらへ」
僕は松本さんの案内でひとつの部屋に到着した。
松本「入るぞ」
部屋の扉を開けると、奥にまた別の男性が座っていた。
松本「連れてきたぞ」
増谷「長旅おつかれさま、まずはそちらへ掛けてください」
僕「あなたは?」
増谷「ヒューマノイドの開発者、増谷です」
僕「増谷さん…あの……テレサの救出を…」
そう言いかけた瞬間、僕は気を失ってしまった。
つづく